こんにちは、ただほん です。今日は、2022年「このミステリーがすごい!」大賞作品、南原詠(なんばらえい)さんの『特許やぶりの女王 弁理士·大鳳未来』を読んだ感想を書いていきます!
はじめに
前からこの本は興味があり、そのうち読もうと思ってました。そして、1週間程で読み終えましたので、その感想などをざっくばらんに書いていきたいと思います。
著者の南原詠さんは、本の作者紹介によると、1980年生まれ、東京都出身であり、面白いのは、元エンジニアで、現在は企業内弁理士として働いているそうです。
だから、弁理士について詳しいのですね。
そして、この作品がデビュー作!ということです。
是非、続きを書いてほしいです!
とにかく、面白かったですし、何か新しいミステリーだったと思います。
殺人とかの事件は起きませんが、特許に関しての事件をどう解決するかは超見ものでした。
絶対勝ち目のない事実を脅威の知略で勝ちに導く、この弁理士ただものじゃない。ドキドキしながら一気読み。
スピーディで予測不可能な展開に目離せません。「特許」の知識が盛り込まれた内容に「なるほど!」と勉強にもなります。スカッと爽快な読後感!とにかく斬新で最高でした!
大鳳未来のキャラクターに釘付けです。頭が切れて!論理的で、一切弱音がなく力強い。依頼者への情もあって読めば読むほど愛すべき主人公でした。
などなど。
各本屋さんの絶賛の声より
では、さっそく内容に入っていきましょう!
特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来
①登場人物たち
- 大鳳未来(おおとりみらい)…主人公、元パテント·トロール。凄腕弁理士。
- 姚愁林(ようしゅうりん)…未来の相棒であり弁護士。仕事をどんどん受けてしまう。
- 天ノ川トリィ…大人気Vtuber特許権侵害を警告され、活動休止の危機に!
- 棚町隆司…天ノ川トリィが所属する「エーテル·ライブ」社長。
- 櫛名田カラン…トリィをライバル視している「いじげんたじげん」事務所のVtuber。
- 華村基英…ハナムラ設計機器社長。敵。
- 米谷勝弘…ライスバレー·システム社長。敵。
②あらすじ
特許権を盾に企業から巨額の賠償金をふんだくっていた凄腕女性弁理士·大鳳未来が、相方の弁護士と共に防衛専門の特許法律事務所を立ち上げた。
今回のクライアントは、映像技術の特許権侵害を警告され、活動休止を迫られる人気Vtuber·天ノ川トリィ。
調査に乗り出した未来は、さまざまな企業の思惑が絡んでいることに気づき、いちかばちかの秘策に……!
本のカバーより
弁理士って何?
日本における弁理士は、弁理士法で規定された知的財産権に関する業務を行う国家資格者であり、職務上請求を行うことができる八士業の一つである。
弁理士となる資格を有するものは、
・弁理士試験に合格した者
・弁護士となる資格を有する者
・特許庁の審査官または審判官として通算7年以上審査または審判の事務に従事した者。ただし、弁理士となる資格を有する者が弁理士となるなるには、日本弁理士会に弁理士登録する必要がある。
ウイキペディアより
歴史では1899年(明治32年)に始まる。歴史がすごいですね。
それと今回はじめて弁理士って資格があることと、それが国家資格であることを知りました。
Vtuberって何?
Youtuberの一種であり、「バーチャルYoutuber」のこと。キャラクター(3Dやイラスト)を使ってYoutubeなどで配信する人たち。「キズナアイ」さんが有名らしい。
感想
さすが、現在弁理士をやられている著者です。
場所はほぼそれ程動かず、エーテル·ライブの事務所や、敵の事務所などでのやり取りや、電話でのやり取りなどでした。
とにかく、どうにもならないような難しい局面を、どのようにして打開して行くのかが、見ものです。
主人公·未来は淡々とこなしていき、最後には…!
「あなたの才能は、わたしが必ず守ります」
未来は天ノ川トリィの才能を守ることができるのか?
全体的に難しい機器やVtuberなどあまり馴染みがないので、きょとんとしてしまいました。
それでも、最終的には悪い奴らは痛い目にあい、とても気持ちのすっきりする小説でした。
良かったところ
・主人公・大鳳未来のキャラクター。どんな不利な状況でも全然動じず、打開策を探っていく感じが痛快で面白い!
もっと大鳳未来の今後や過去を見てみたいと思いました。
・敵が敵らしくて分かりやすい!華村も米谷も分かりやすい悪いやつです。
・天ノ川トリィがかっこいい!Vtuberで自分の信念を持っていてとにかくかっこいい!
・難問を未来がどう解決していくのかが面白い!
悪かったところ(というか難しかったところ)
・Vtuberの使う機器などでレーザー・スキャナを使った技術とか、なんやそれ?って感じです。5Gも未だによく分かっていません。
・特許に関してのことや、最終的に解決していく工程が少し難しい。
読みやすく、登場人物も多くはなく、キャラクターも個性的で良いです!気づいたら読み終わっていました。後半のところはどんどん引き込まれていきます。
読んで損はないので、是非読みましょう!
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