こんにちは、ただほんです。
ホーソン&ホロヴィッツの第三段、「殺しのライン」の書評ブログです!
ホーソン&ホロヴィッツとは?
小説家のホロヴィッツに「自分の本を書いてくれないか?」と言ってきたホーソン。
そこから、難事件の推理が始まりました。
言わずもがな、ホーソンは、元刑事で今は警察から頼まれて難事件を解決している、いわゆる諮問探偵。
前々回の「メインテーマは殺人」で、ホロヴィッツに事件の小説を頼んできたが、「メインテーマは殺人」でも前回の「その裁きは死」でも細かいところは決して言わず、自分のことも話さないホーソン。
その結果、2度にわたって刺されるホロヴィッツ。
毎回、全ての登場人物が怪しく、犯人に見えてしまうが、ちゃんとした推理によって解決していく。
何も自分のことは話さない男ホーソンは、魅力的ではありますが、もう少し心の中を見たい!
あらすじ&登場人物
『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヶ月。プロモーションとして文芸フェスに参加するため、探偵ダニエル·ホーソンとわたし、アンソニー·ホロヴィッツは、チャンネル諸島のオルダニー島を訪れた。フェス関係者の間に不穏な雰囲気が漂うなか、そのうちのひとりが死体で発見される。現場の不可解な状況は何を意味するのか?
〈ホーソン&ホロヴィッツ〉シリーズ最新作!
本書裏表紙より
まだ、一冊目の小説も出版されていない状態で、『メインテーマは殺人』のPRのため島に訪れる二人。
何故か行くのを嫌がると思っていたホーソンが、進んで行くことを決める。(アボットが島に居るのを知っていたらしい。)
島では、いろいろな人物がいた。
文芸フェスの主催者、ジュディス·マシスン。
その旦那、コリン·マシスン。オルダニー島議会の議員で法廷弁護士。
フェスのために呼ばれた料理人マーク·ベラミー。軽い男で体に悪そうな料理本を出している。
キャスリン·ハリス。マークの助手の女の子。
エリザベス(リズ)·ラヴェル。うさんくさい霊能者。
シド·ラヴェル。旦那。
ジョージ·エルキン。オルダニー島在住の歴史家。
アン·クリアリー。児童文学作家。
マイーサ·ラマル。フランス人の朗読詩人。裏ありそう…。
チャールズ·ル·メジュラー。オンライン·カジノ《スピン·ザ·ホイール·コム》のCEO。女性を取っ替え引っ替えしている。皆に恨まれているかも。
ヘレン·ル·メジュラー。チャールズの妻。
デレク·アボット。チャールズの財務顧問。ホーソンと何かしらの因縁あり。(ホーソンが警察を辞めた理由、アボットを階段から突き落とし怪我させたという噂あり。)
文芸フェスのパーティーの最中にチャールズ·ル·メジュラーが殺される。パーティーが行われていた本人の家の〈眺望邸〉の寝室で。
椅子に手足をテープで固定されていたが、右手だけは自由なまま。
首にナイフが貫通し殺害されている。
ここから、ホーソンとホロヴィッツによって犯人探しの推理が始まる。と言っても、ホーソン1人ですが…。
また、二人目の被害者が…。
そこには、殺害の意図が見え隠れしていた。
トランプのカードや、殺害現場に残されていたコイン、それらの表すものは…。
島に電力会社の送電線を通す計画があり、それに対しての自然破壊だと反対運動が起こっていた。
チャールズは自分の土地を高く売り、その送電線を通そうとしていた。
そのチャールズが殺され。
ただほんの感想
とにかく最後まで犯人が分かりません。誰が犯人でもおかしくないですが、ホーソンは一人ひとりの登場人物の隠していることを明らかにしていきます。
コリン·マシスンの隠していること。
マーク·ベラミーの罪。
エリザベス·ラヴェルの嘘。
マイーサ·ラマルの本当の仕事。
そして、チャールズ·ル·メジュラーが殺された意味。
それらを明かしていき、最後に犯人に迫っていきます。
なかなか、その推理には付いていけませんでしたが、楽しく読むことができました!
これから、一番知りたいのは、ホーソンの過去や、なぜアボットにあそこまで憎しみのようなものを持っていたのか?
ホーソンとアボットの関係。
アボットが最後に送ってきた絵葉書にあったリースとは?
4巻目では、そのへんを期待しています。ホーソンの魅力をもう少し見させてほしいです。
事件の推理も楽しいのですが、ホーソンの内側をもっと知りたいと思いました。
一つ、今回はホロヴィッツは刺されません!
二人の関係性がもっと深くなっていくことを願っています!