こんにちは、ただほんです。
やっと、夕木春央さんの「方舟」読み終わりました!
「方舟」夕木春央著
近くの本屋さんではなかなか売ってなく、やっと見つけて読み始めました。話題の「方舟(はこぶね)」です。
とにかく、面白かったし、びっくりな内容でした。
皆さんが、内容は触れないようにしてる意味がよく分かりました。
何も知らずに読んだほうが良いですね。「方舟」なかなかすごい小説ですね。自分の中で一番に近いぐらいの小説でした。
9人のうち、死んでもいいのは、救われるのは誰か?
今村昌弘さん
まさに「論理のアクロバット」。
これはいいクローズドサークルだ。有栖川有栖さん
本の帯より
極限状態での謎解きを楽しんだ読者に、驚きの<真相>が襲いかかる。
この衝撃は一生もの。
ネタバレにならないぐらい、ちょっとだけ内容を伝えたいと思います。
「方舟」あらすじ
大学時代の友人7人と家族3人がある地下建築の建物に閉じ込められてしまいます。
地下3階からは水が迫り、1週間以内に逃げなければいけない。
その地下から助かるには、一人を犠牲にしなければいけません。
そして、その密室の中で一人が殺害されます。
皆は殺人犯を見つけて、その殺人犯を犠牲にして助かろうと思います。
聖書 「ノアの箱舟」
旧約聖書のノアの箱舟の話しを思い出しました。
わたしは、今、いのちの息のあるすべての肉なるものを天の下から滅ぼし去るために、地上に大水を、大洪水をもたらそうとしている。地上のすべてのものは死に絶える。しかし、わたしはあなたと契約を結ぶ。あなたは、息子たち、妻、それに息子たちの妻とともに箱舟に入りなさい。
創世記6章より
地上の人間が神から離れ、好き放題し、神が人間を滅ぼすことを決断します。
主は、地上に人の悪が増大し、その心に図ることがみな、いつも悪に傾くのをご覧になった。それで主は、地上に人を造ったことを悔やみ、心を傷められた。そして主は言われた。「わたしが創造した人を地の面から消し去ろう。人をはじめ、家畜や這うもの、空の鳥に至るまで。わたしは、これらを造ったことを悔やむ。」しかし、ノアは主の心にかなっていた。
ただ、ノアだけは神の御心にかない、ノアとノアの家族、それと動物たちを箱舟に乗せ、救うことにしました。
ノアは神に言われた通り、箱舟を作ります。
動物たちを「つがい」で入れるので、かなり大きな船です。
時間もかかります。聖書によると百年かかっています。(当時の人は九百年近く生きていました!)
雨も降ったことのない、水の災害などないときに、ノアは、大雨が降り必ず大洪水が来ると、皆に語りました。
皆、バカにして、誰一人箱舟に乗ろうとはしませんでした。
ノアの家族だけ箱舟に乗り、救われました。
この「方舟」の小説を読み始めたときは、聖書のノアの箱舟はピンと来ませんでしたが、読み終わったとき、ノアの箱舟の話とリンクしました。
ぜひ、興味のある方は聖書のノアの箱舟の話も読んでみてください。
ついでに小説とは全然関係ないのですが、ノアの箱舟の寸法は、今の船の寸法の基本になってるそうです。
黄金律(おうごんりつ)と言うんですか、そういうのになってるそうです。
船が沈まない一番良い黄金律で作られているそうです。
信じて箱舟に乗れば救われる、そんな物語です。
旧約聖書の創世記6章です。
「方舟」登場人物
- 柊一(しゅういち)…主人公。語り手。
- 翔太郎(しょうたろう)…柊一の従兄(いとこ)。推理をする人。
- 裕哉(ゆうや)…地下建築を見つけ、皆に行こうと言う言い出しっぺ。
- 隆平(りゅうへい)…麻衣の旦那。
- 麻衣(まい)…隆平の妻で、柊一と連絡を取っている。夫婦はあまり上手くいっていない。
- さやか…皆の後輩。
- 花(はな)…さやかと仲が良い。
- 矢崎幸太郎(やざきこうたろう)…きのこ狩りで道に迷い、地下に。
- 矢崎弘子(ひろこ)…幸太郎の妻。
- 矢崎隼人(はやと)…息子。高校生。
この十人で生き残りをかけた話しが、進んでいきます。
とにかく、重たい話しですが(だって誰が犠牲になるか、犯人は誰かなんて重いです)、読む手が止まりませんよ。
ただほんの「方舟」書評!
➀とにかく重い!
誰が犠牲なるのか、誰が殺人犯なのか、タイムリミットがあるし、重たい内容です。が、深いです。
➁友人6人と従兄と、家族3人、その人間模様が見ものです。
一人が殺され、仲間内で疑心暗鬼が始まります。誰が犯人なのか、9人の中で。
③とにかく最後まで読んでみてください!必ずビックリします。
④読んでいて犯人は分かりませんでしたし、動機も全然分からなかったです!見事にはめられました。
面白いですから、ぜひ読んでみてくださいね。
ゾンビものミステリ『屍人荘の殺人』もおすすめです!
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