こんにちは、ただほんです。
城塚翡翠、2冊目読み終わりました!
はじめに
いやぁ~、なかなか読み応えありまして、時間かかってしまいました。
3つの短編集で、霊媒探偵のその後のお話ですね。
3つの殺人事件で、それぞれ犯人視点で物語が進んでいきます。
完全犯罪に近い殺人事件を、城塚翡翠(じょうづかひすい)が暴いていく、犯人を追い詰めていく、そんな話でした。
invert 城塚翡翠倒叙集
あらすじ
綿密な犯罪計画により実行された殺人事件。アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される……はずだった。だが、犯人たちのもとに、死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。大丈夫、霊能力なんかで自分が捕まるはずなんてない。ところが……。ITエンジニア、小学校教師、犯罪界のナポレオン、すべてを見通す翡翠の目から、彼らは逃れられるのか?
ミステリランキング5冠を獲得した『medium霊媒探偵城塚翡翠』、待望の続編は犯人たちの視点で描かれる。傑作倒叙ミステリ中編集!
本書裏表紙より
3つとも面白かったのですが、(皆さん、ITエンジニア、小学校教師はドラマでも見たかもしれませんが。)「犯罪界のナポレオン」に焦点を当てたいと思っています。
信用ならない目撃者
登場人物
- 雲野泰典(うんのやすのり)…元刑事で探偵会社社長。部下の曽根本を殺害。
- 曽根本(そねもと)…雲野の部下で自宅で殺される。
- 城塚翡翠(じょうづかひすい)…ニセ霊媒師で探偵。主人公。
- 千和崎真(ちわさきまこと)…翡翠のパートナー。
- 涼見梓(すずみあずさ)…曽根本殺害の唯一の目撃者。信用ならない目撃者。
あらすじ
雲野は、探偵業で政治家の秘密などを知り、揺すったりしながら、会社を大きくして行っていた。
その中で、秘密を部下の曽根本に握られ、殺害を決心する。
曽根本を自宅で殺害し、自殺したかのように見せる偽装工作を行う。
完璧だった。
しかし、50メートルほど離れたマンションのベランダ付近に、女性が双眼鏡で!
まさか、見られたか?
いや、カーテンにかかっていた洗濯物があったから、そこまで見れなかっただろう。
獅子座流星群を見ていたのだ!
大丈夫だ。
偽装工作を終わらせ、そこを後にする。
数日後、会社に刑事二人と、刑事らしくない女性がやってきた。
捜査協力者。
城塚翡翠だった。
そこから、城塚翡翠と犯罪界のナポレオンとの戦いが始まる!
城塚翡翠はどのように殺人事件を解き明かしていくのだろうか?
犯罪界のナポレオンは、元刑事で探偵。
犯罪や探偵のやり方に精通している。
物語は、どのように反転するのか?
ただほんの書評!
一話目と二話目は、読み終わるのに時間かかってしまったので、うる覚えで、ブログにあげるには…です。
三話目の「信用ならない目撃者」は面白かったです。
まず、「犯罪界のナポレオン」ですね。
本書にありましたが、シャーロックホームズの宿敵(しゅくてき)モリアーティのことですね。
モリアーティとは、犯罪を請け負い、犯罪を計画し、完全犯罪を行っていく、行わせる、犯罪卿(はんざいきょう)のことです。
モリアーティは、著者のコナン・ドイル以外にも、いろいろな人が、小説や漫画に書いていますね。
面白いのは、モリアーティはシャーロックホームズでは、名前だけで、一切姿は出てきません。
なぜかというと、著者のコナン・ドイルはシャーロックホームズを終わらせようと思って、宿敵を登場させ、二人とも滝に落ちて死ぬ、最後を書きました。
でも、シャーロックホームズの人気が高まり、復活させなければならなくなり、実はシャーロックは生きていた、という話になりました。
その時にモリアーティは登場から退場まで一切姿を見せることはなかったのです。
なので、モリアーティは形がなく、想像をふくらませることができるキャラクターになりました。
そのモリアーティと雲野泰典が同じ?
どうでしょうか?
個人的には、モリアーティとシャーロックではなく、キラとLの戦いのように思いました。デスノートの。
キラは完璧ではないが、緻密に計算し犯罪を犯している。
Lは、そのキラを追い詰めていく。
その攻防のように感じました。個人的には。
やり取りが面白く、翡翠がやり込められている感じが意外でした。(騙されていました!)
もう一つの気になった点は、目撃者の涼見梓です。短編の題にあるように、証言がコロコロ変わります。
犯人・雲野と探偵・翡翠が目撃者の証言を自分に有利なように、誘導しようとします。
どちらが勝つのか?見ものです!
そして、最後に、すべてが、反転して、なんじゃそりゃ〜、って思いましたが。
やっぱり、騙されていたのか!
千和崎真ちゃんみたいになりました。
ぜひ、読んでみてください。
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