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[書評]シークレット・エクスプレス、真保裕一著を読んでみた感想

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tadano
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こんにちは、ただほん です。今日は真保裕一さんの「シークレット・エクスプレス」を読んでみた感想をお伝えします。

はじめに

真保裕一さんと言えば、「ホワイトアウト」や「アマルフィ」などの小説が有名ですが、僕も「ホワイトアウト」や黒田康作シリーズの小説は読んでいました。

中でも「ホワイトアウト」は最後までハラハラ・ドキドキしたのを覚えています。

今回、この「シークレット・エクスプレス」もとても期待して楽しみにしていました。

Amazonのレビューの中で「小市民が巻き込まれる」小説!と書いてあるのを見て、断然期待が膨らみ、よし!と思って読み始めました。

結論から言うと、ちょっと残念な小説でした。

盛り上がりに欠けると言うか、難しすぎる核などの細かい説明や、政治的な内容など、期待していない方向に進んでいってしまった小説でした。

まあ、読む人によって感想は変わるとは思うのですが…。

では、内容に入っていきましょう!

シークレット・エクスプレス

①登場人物

  • 井澄充宏(いずみみつひろ)JR貨物 ロジスティックス本部 戦略推進室補佐 元運転手 主人公
  • 都倉佐貴子(とくらさきこ)東日本新聞 青森市局 記者
  • 城山健吾(しろやまけんご) 三峰輸送 営業管理部マネージャー補佐
  • 先崎学(せんざきまなぶ) 原発監視団体リーダー 元大学研究員
  • 河本尚美(かわもとなおみ) 原発監視団体メンバー
  • 小谷野宗一(こやのそういち) 元内閣総理大臣

他にも登場人物はいますが、最低限これだけ分かれば大丈夫です。とにかく、登場人物の動きがそれほどないんです。

②あらすじ

JR貨物に緊急輸送の依頼が入る。自衛隊の特殊燃料を青森から佐賀まで運ぶのだ。計画は無事にスタートするが、ルート上で架線事故が発生。

しかも、積み荷は液体の燃料とは思えない挙動を見せる。次々に予想もしない危機が続き、ついに政府と警察からは列車を止めるなとの厳命が下される。JR貨物は最大のピンチを乗り切ることができるのか。

内容説明より

急遽仕立てられた東青森発の臨時貨物列車。積み荷の謎、相次ぐ妨害、その背景に潜む大きな思惑とは…。手に汗握る異色の鉄道サスペンス。

出版社内容情報より

青森から九州佐賀まで、臨時貨物列車を主人公「井澄充宏」が中心に何人かの運転手により長時間運転していく。

途中、妨害により架線を断ち切られるが…。

話は簡単に言うと、3つに分かれています。

1つ目は、JR貨物の井澄充宏パート。列車を絶対に止めてはいけない!と言われ、妨害を受けても貨物を走り続けさせます。

乗せている貨物が、液体ではなく別のものである疑念が強くなっていきます。

2つ目は、都倉佐貴子パートで、記者としてJR貨物の臨時列車には何かあるのではないか、と思い調べていきます。

なかなか、本質にはたどり着きませんが、調べ続けていきます。

3つ目は、河本尚美パートです。

先崎学とともに行動していき、JR貨物が原発関連のあるものを運んでいることに気付き、メンバーとともにテロ的な働きをしていきます。

それぞれが最終的にリンクしていき、本質に近づいて行きます。いったいJR貨物は何を運ばせられているのか?

③路線

東青森〜奥羽線〜羽越線〜上越線を通って、武蔵野線〜新鶴見、東海道線を通って、静岡、名古屋を通っていきます。

電車好きにはたまらない内容になっていることでしょう。

ただほんの感想

はじめは、ワクワクしていて読み始めましたが、「ここで何かが起こるのか!いや、ここか!」と期待して読んでいましたが、「え、まだ何も起こらないの?」と不安な気持ちになっていきました。

途中、原発や核についての難しい内容になったり、

著者の(だと思うのですが)政治的な考えをキャラクターたちが代弁していたり、

現実の政治家を違う名前で出していたり、なんか興味が薄れていっちゃいました。

一番の問題は、盛り上がりがないことです。架線を切るというテロ行為(?)は前半で出てきますが、

それが最後の盛り上がりのところで出されても、二番煎じ過ぎて残念でした。

主人公が最後、元内閣総理大臣「小谷野宗一」と会いますが、意味が分かりません。

主人公が何を言っても、説得力にかけていて、結局「城山健吾」が代わりに話していて、正直いらなくないかって思いました。

全体的に政治的であり、全351ページがとても長く感じました。

違うんです、読みたいものは政治的な今現在の原発とかとリンクする小説ではないんです。

もっと、ワクワクするミステリーであり、盛り上がりありの主人公が活躍する内容の小説が読みたいんです。

そういう意味では残念な小説でした。

でも、誤解しないでもらいたいのですが、真保裕一さんの小説が好きなんです。

「ホワイトアウト」や「アマルフィ」が好きで、とてもワクワクして読んでいました。

なので、今回の小説は残念だったんです。でも、また、真保裕一さんの小説を読みます!

以上、ちょっと辛口でしたが、ただほんの書評でした!

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